ぼくは四十歳の誕生日をひとりで迎えた。四十才といえば不惑の年齢だから、祝福のない孤独な夜に涙したりはしなかった。けれど、両親と久しぶりに電話で話すくらいのことは、あってもよかったのではないかと思う。 母はぼくが十歳のとき、心臓病で亡くなった…
引用をストックしました
引用するにはまずログインしてください
引用をストックできませんでした。再度お試しください
限定公開記事のため引用できません。