詩 / 俳句 / 短歌

密猟者たちから生き残るための「犀角」

(結婚+ナルシシズム)の解答を出されて犀の一日である ふと萩原裕幸の秀歌が頭をよぎったのは、どうしてだろう。 「ニューヨークの文豪」の話には続きがある。大江健三郎の小説のどこかで、ニューヨークのホテルで三島由紀夫と会って、安部公房の話をした…

Stick to Our Faith

この記事を「少年時代に天沢退二郎の「60年代詩」を愛誦した人間が、自分以外にいるのかどうかは知らない」と書きだしたが、知らないわけでもないことに思い至った。 清水昶の出版物としての処女詩集『長いのど』「闇に浮くジャズ」には、初期天沢退二郎と北…

Sky is the Limit

瞠ける蒼き瞳を縫い閉じにいくごとく飛ぶセスナ機一機 半年くらいの自分の短歌キャリアの中で、記憶している自作の歌はこれくらいだ。興味を持ってもらえるか不安だが、こんなわずか一首の学生短歌の背景にも、先行テクストが2つあるのが、作者の自分にはわ…

ザギン・シースー・クリス

「どうやって文章に落ちをつけるか」「どうやって文章をおしまいにするか」。 このようなブログの記事でも、最終着地点をどこへ持っていくかには結構苦労してしまう。「最後の一行が決まらないと書き出せない」とは意識家の三島由紀夫の愛用句だったが、もと…