とびっきり甘い梨味のアンソニー

誰もができることなのに、自分だけが虚構と現実の区別がつかないのは、なぜなのだろうか。

他のせいにするの良くないかもしれないけれど、virtually という英単語にも責任の一端がありはしないか。①仮想的に ②事実上 という相反する二つの意味が込められていて、その境界線がよくわからないのだ。

というわけで、今日も仮想なのか現実なのかよくわからない話。このブログには前身ブログがあって、現在は公開停止にしてある。そこで「梨のような手に両頬を包まれて」というタイトルで、小文を書いた。それをリメイクすることにしたい。

ずっと悪夢に魘されてきたような気がしている。悪夢から逃れようとして、首を左右に振って、それでも逃れられずに過呼吸になって苦しんでいるとき、両頬に同時に誰かの手が触れて、自分の顔をしっかり固定して、真っ直ぐ天上へ向いた垂直方向へ向けてくれるだろう。

その手に梨のような香しさと瑞々しさと感じられて、誰の手だろうと思いながら目を覚ますと、「起きて」と、vous ではなく te の距離から彼女が言うだろう。

「起きてってば」

「?」

状況がまだ分かっていない私へ、彼女はこうつづけるだろう。

「起してごめんね。悪い夢を見ていたみたいだったから、永いあいだ」

「ありがとう、起してくれて。…確かに、ずいぶん永かった気がする。14年くらい経ったかもしれない」

「大丈夫よ。眠っていただけなんだから」

そう言って、彼女は笑うだろう。

そのとき初めて、私は彼女の顔をまじまじと見るだろう。間違いない。間違いなく十年以上何度も何度も見てきた顔なのに、彼女が自分の知り合いだという気がまったくしないのが、不思議でたまらない。

彼女はあきれるほど明るい調子で、微笑みながらこう言うだろう。

「時間なんて、選べば、選びきったら…」

時間は測定可能性を越えたもの。そんなベルグソン的な「純粋持続」を言おうとしているのだろうか、それとも、同じベルグソンの「生の跳躍(エラン・ヴィタール)」を言おうとしているのだろうか。

「知っているのに知らない彼女」は、状況の核心に触れようとするかのように、ゆっくりとこう言い聞かせようとするだろう。

「何が仮想か…」

私は、痛ましい思いがしてはっと我に返る。そうか。これは仮想現実だったのか。言われてみれば「知っているのに知らない彼女」なんて矛盾した存在が、この世界にあるはずないもの。

彼女は答えを待っている。もう一度こう繰り返すだろう。

「何か貸そうか?」

同じ言葉が複数の意味で同時に響いてきて、どう対処したらよいかわからなくなる。わからないのだから、もう仮想なら仮想でかまわない。

ベッドに横たわっている私は「手を貸してほしい」と彼女に伝えるだろう。

彼女の手が私の手へ差し伸べられて、二つの手が繋がれる。化粧水を触り慣れたしっとりとした手だと感じて、身を起こした瞬間、私はいつもの一人のベッドの上に身体を起こしているだろう。

けれど、右手には「知っているのに知らない彼女」の手の感触がはっきりと残っていて、その手に梨のような香しさと瑞々しさがあったことも確かなので、あの梨はナシに通じた nothing を意味していたのか、pair に通じた pear を意味していたのか、またしても仮想と現実の間で、半睡半醒のまま、彼女の残像を追い求めつづけることになるだろう。 

 さて、何でこんな短編小説めいた一節を書いているかと言えば、その責任の一端は virtually という英単語の多義性(①仮想的に②事実上)にあると冒頭で話した。大変困ったことに、virtually には「③ほとんど」という意味もあるので、話は「ほとんど不可能に見えることにいかに挑戦するか」という方向へ発展していかざるを得ない。 

上の記事で、「ケムトレイル疑惑」について、国交省に直接電話で説明を求めている女性を紹介した。1%グローバリストたちによる気象操作の可能性については、依然としてどうも信じがたいと感じている人も多そうだ。

ひょっとして2009年の Climate Gate 事件をまだ知らない人がいるのだろうか。

つい先日、リスペクトしているツイッタラーのタイムラインを経由して、こんな決定的な情報の流出が確認できた。「気象改変の段取り書」は初めて見た!

そして同じツイッタラー経由で、本日とうとう、こんな決定的な情報まで出てきて、気象関係の業界は大騒ぎになっているようだ。

世界の最大の対立図式が今や「グローバル経済 対 国民経済」(三橋貴明)に移行していることはご存知だろう。ともに後者に依拠するロシアのプーチン大統領とアメリカのトランプ大統領は、或る種の国民的英雄であり、互いが互いを理解しているので、あのような助け舟めいた情報リークが出現するのだ。

米政府による米国民への気象兵器攻撃と、その実態を「敵国」ロシアがリークしたという大事件を、日本の主流メディアは1秒でも放送したのだろうか。

 情報源はこちら。プーチンの台詞の英訳は簡単なので、英語の苦手な人でも読めそうだ。

 "Trump is a very smart man, I'm sure he has figured it out, but it, most likely, has nothing to do with him.

「トランプはとても賢明な男だ。彼はそれを理解しているとは思う。しかしそれはほぼ確実に彼とは関係ない。

 

"Russian satellites captured those hurricanes being made with machines.

「ロシアの衛星は、これらのハリケーンが機械で作り出されたものであることを捉えた。

 

"They didn't occur naturally, they are another rich man's game.

「あのハリケーンは自然に起こったものではない。あれはまたしても金持ちのゲームだ。

 

"Convincing the public climate change is real does two things: It undermines their leader and keeps the money flowing.

「気候変動が本物だと大衆に信じ込ませることは、2つの働きをする。つまり、それは彼らのリーダーの評判を落とし、カネが流れつづけるよう仕向けられる。 

あれ? プーチン大統領は世界に君臨する一流指導者なのに、荒唐無稽な「陰謀論」に子供みたいに夢中になってしまっているのだろうか。否、否、否。彼は旧ソ連の諜報組織KGBの出身。世界のあらゆる現実的謀略に精通しているだけである。無知なのは私たちの方だ。

さて、ケムトレイルを追求して国交省に電話する女性の他にも、堤未果レッシグの架空の4歳の子供との想像的会話を活動意欲の源泉として紹介したり、岩本沙弓が自身の障害のある娘の行く末のために書くと言明したりしているのを見ると、レヴィナス流の「未来の他者」ならぬ「未来の弱者」である次世代の子供への愛あるまなざしは、女性の方が強いように感じられる。

とりわけそのような女性たち向けに、「未来の弱者」こと乳幼児が健康に生きる環境を守る運動が、海外では盛んにおこなわれていることを紹介したい。

こちらはイギリスで流されている電磁波の危険性を啓発する動画。

フランスでは2015年に、公衆への電磁波放射を管理する画期的な法律が制定されたという。羨ましくてしょうがない。

  • 保育所等で、無線LAN(Wi-Fi)等の禁止
  • 小学校で無線LAN等の機器は授業で使う時以外は停止させること
  • 携帯電話のどのような広告にも(イヤフォンのような)頭の被曝を選らす推薦を含めること
  • Wi-Fiを提供しているすべての公共の場所は、入口にそのことを明示すること
  • すべての無線機器は、無線機能をオフにする方法を使用説明書に明示すること

放射能と同じで、細胞分裂が活発な乳幼児ほど、電磁波の悪影響は大きくなる。無線・有線装置産業の双方から献金がないことはもちろん、いかなる電磁波対策製品も販売しない中立性のもとで活動する非営利団体が素晴らしい。妊婦の電磁波被爆を減らすよう声明を挙げたり、啓発に努めたりするために、140人以上の医者や専門家が集まっているので、信頼性は確かだ。

その共同声明の一項目で、「電磁波による完全な害の証明以前に、実体のあるリスクが証明されれば、公衆衛生を守るために対策すべき」という予防原則が掲げられているのは当然だろう。情報を拡散することで、予防原則に立つかどうかの選択肢を、少なくともママたちが持てるような社会でなければならない。

We know that the scientific process demands a thorough and exhaustive examination of the possible impact of wireless radiation on health; however, we believe substantial evidence of risk, rather than absolute proof of harm, must be the trigger for action to protect public health. 

  しかし、最前線の研究者たちの研究が示唆しているのは、さらに末恐ろしい危険性だ。専門用語が多くて難解だが、英語が得意な人は、下記の論文の梗概に目を通してはどうだろうか。

電磁波被爆した母ラットだけでなく、その胎内にいた娘ラットまでが、母になったときに生殖能力が極端に低い「遺伝的結果」を得ることまでが判明している。少し前まで、You Tube には「電磁波被爆による遺伝子の傷は女系遺伝する」と話す専門家の動画があったように記憶する。上記論文がその根拠の一つとなっていることは間違いない。

もうすぐ「敗戦」記念日のある夏休みがやってくる。

極東の一角には、世界一の農薬大国、世界一の添加物大国、世界一の電磁波大国、世界一の遺伝子組み換え食品大国が辛うじて残っている。これだけの人々を殺され、これだけの人々を病気にされたあと、生き残っている日本人たちで、野坂昭如の第一の代表作と第二の代表作の間にある凄絶な敗北の歴史をじっくり考え直す自由研究に、取り組むのはどうだろうか。 

少し前の記事で、日本が「世界一の農薬大国、世界一の添加物大国、世界一の電磁波大国、世界一の遺伝子組み換え食品大国」であると述べた。ヨーロッパよりも数百倍も電磁波の規制基準が緩やかすぎる日本では、当然のこと、日本人の女性がなるべく不妊になりやすくなるよう悪魔のお膳立てがなされていると考えなければならない。

その悪魔の嘲笑を、私たちは20011年3月11日以降、毎日のように目撃させられた。

 東日本大震災後、テレビで執拗に反復されたこの「検診のすすめ」の背後では、日本の未成年の少女たちへの「予防ワクチン接種のすすめ」が国策として進められていた。2010年から2013年まで、子宮頸がんワクチンの予防接種は、厚生労働省によるワクチン接種「緊急促進」事業だった。

 何をそんなに緊急に急いでいたのだろうか。間に合わせなくてはならない「予定」でもあったのだろうか。その3年余りのあいだ、日本の未成年の少女たちの接種率は7割弱にまで高まったという。

 まったくナオミ・クラインの言うとおりだ、と溜息が出てしまう。甚大なショックを与え、人々の脳を「白紙状態」にして、同一情報のシャワーによって洗脳する。…… 

1%グローバリストたちによる「世界人口削減計画」は着々と進められており、大変遺憾ながら、その日本部門でも「削減政策」は順調に進められているようだ。

せめて Baby Safe Project の日本版があれば、ネット上に数多く書き込まれているママたちの不安から発する問いを解消してあげられるのに、どうしてそういうNPOを誰もやらないのだろう。

(…)

4. Avoid close proximity to Wi-Fi routers, and "smart" utility meters. Turn off routers at night.
​5. Whenever possible, connect to the internet using wired (Ethernet) cables.  

辛うじて、こちらの環境意識の高いプロカウンセラーが、Baby Safe Project の推奨する 4. の方向で、「WiFiのルータの電源を夜は切る」という対策を実践していることをブログで報告している。電磁波測定器の数値がアップされているので、説得力がある。  

しかし、本当にベストな家庭内の電磁波対策は、Baby Safe Project の推奨する 5. の方向であり、家族全員のネット回線を有線化してしまうことだ。 

コンセントでホームネットワークを実現する パナソニック PLCアダプター「BL-PA100KT」 

 そこで、自分もすでに自宅で導入しているPLC装置を熱烈にお勧めしたい。

有線なのに配線の手間が不要で、コンセントに差し込むだけ。乳幼児への電磁波の影響も心配なければ、無線と違って傍受される危険性もほとんどない。比較的安価で簡素で扱いやすい。良いこと尽くしなので、適任のロハスな誰かが、ママ友ネットワークを通じて広めてくれないだろうか。

この記事の中盤で、架空の娘を登場させた。名前も年齢もまだ決まっていないが、将来「とびっきり甘いアンソニー」を紹介してあげる約束までは、すでにしてしまったのだ。少し文脈を変えて、ぜひともその約束を守ってあげたい気がしている。

「キャンディーキャンディーのアンソニーって、甘いの? メロンパンアイスくらい甘い?」
「メロンパンアイス?」
銀天街のお店でママに買ってもらったの。大事にしまっているんだ。お店のきれいなお姉さんが書いてくれた似顔絵」 娘の靴下を見下ろすと、踵のふくらみがくるぶしの辺りに来ている。もう一度娘を座らせて、靴下の踵をあるべき場所へ戻してあげた。こんな小さな女の子が、いつか恋をする年齢になるなんていう野蛮な出来事が本当に起こりうるのだろうか。
「もちろん甘いに決まっているさ」と私は言った。「おまえのアンソニーはパパが探して見つけてあげるからね。とびっきり甘いやつをね」
「ありがとう」と娘は言った。そして玄関を出る私の脚に縋りついて「パパ、大好き」と付け加えた。

あのときの「とびっきり甘いアンソニー」が、すでに弾き語りの美しい曲となって、この世界に存在していることに思い至った。その種の贈り物が必ずしもアンソニーという名前で呼ばれる必要はないだろう。

架空の存在だからこそ本心を話せるということもある。おまえには、心おきなく自分の生命を輝かせられるような環境を作り出し、残してやりたい。「未来の弱者」へ向けてそう願うことが、梨であれ林檎であれ、(最高糖度でも何でもない)自然な甘さのある果実のような願いとしてどこにでも存在し、人々が自然にその願いを叶えられるような国であってほしい。心からそう感じる。

 

 

 

Quietly while you were asleep
The moon and I were talking
I asked that she'd always keep you protected

おまえが眠っているあいだに
私はお月様とこっそりお話をしていたんだ
ずっとおまえを守ってくださいますようお月様にお願いしておいた

 

She promised you her light
That you so gracefully carry
You bring your light and shine like morning

お月様はおまえがとても優美に輝くような
月の光に包んであげると約束してくださった
おまえは光をもたらして朝のように輝く

 

And then the wind pulls the clouds across the moon
Your light fills the darkest room
And I can see the miracle
That keeps us from falling

やがて月をおおう雲を風が引き寄せたとしても
おまえは最も暗い部屋でさえ光で満たし
私たちをつまずかせないような奇跡の光を見せてくれる

 

She promised all the sweetest gifts
That only the heaven's could bestow
You bring your light and shine like morning

お月様は最も美しい贈り物をすべて
おまえに贈ってあげると約束した
天上の存在だけが授けられる光を
おまえは光をもたらして朝のように輝く

 

And as you so gracefully give
Her light as long as you live
I'll always remember this moment

そしておまえは生きている限り
お月様からもらった光を
とても優美に人々へもたらしていくだろう
私は一生この瞬間を忘れない