間髪入れずの Yes, let's!

いつの頃からか、人間の手に振れると、無機の物質に触れたのとは異なる何かを感じられる気がして、機会さえあれば、誰かの手に触れる癖がついてしまった。母親も照れ笑いをしながら手を握って暮れる。そのたびに、ずっと前から知っている感触だと思う。

植物に触れるのも好きで、花びらや葉に触れないと鑑賞した気がしない。といっても…

 おいおい、ここまでやるのは、やりすぎだろう。甘えん坊さんだな。花の立場にもなってみてほしい。

というわけで、花の立場になって考えていると、どうしても太陽光のことが気になってしまうのは、高校生にならなくても、光合成なのだからわかるというもの。人類の科学技術が生み出した太陽光パネルも、ようやくエネルギーの変換効率が25%を越えたらしい。これで少しは普及に弾みがつくだろう。

 そう、安堵のため息をついた瞬間、「え? 太陽光エネルギーの変換効率って、まだ3割くらいにしか達していないの?」と背後から少女の声で呼び止められた。振り返ると、えも言われぬ美しさの美少女が立っていた。と思ったら、小さな桜の木だった。

 調べてみると、確かに桜の言った通りだ。植物の光合成のエネルギー変換効率は、90%以上なのだ。人類の技術の粋を集めた最先端製品の約3倍。

どうしてそんなにも高い変換効率が可能なのか。 

思えば、「テクスト論」という言葉をどうしても発語できない失語症にかかってしまい、辛うじて「ペスカトーレ」という言葉で言い換えていた頃が懐かしい。ペスカトーーレとは、 魚介とトマトの漁師風パスタ。本やネットを調べていて、「来てるぜ、ペスカトーレ」と呟いてしまった。世界の最先端の要所要所が、不思議なくらい「量子風」なのだ。

例えば光合成の最新の研究成果を、国立情報学研究所の石崎章仁はこう説明する。

 光を吸った植物のアンテナは、エネルギーを得て励起状態になっており、このエネルギーが量子学的な非局在化によって円環状に広がっていると考えられます。アンテナは隣のアンテナを次々に経由してエネルギーを反応中心に運ぶのですが、その際、いつエネルギーが飛び移るかわからない、ランダムな状態に置かれているとあまり効率がよくありません。むしろ、量子力学的に周囲と相互作用し、ふわーっと非局在化しておいて、ゆらぎによってその相互作用を切り離すと,エネルギーをポンと隣へ渡すことができるはずです。このようにして非局在化とゆらぎを運搬のドライビングフォースとして使っているのではないか、と考えています。

光合成のエネルギー変換が「量子風」であることは、この分野の第一人者である Greg Engel のこの言葉にも明らかだ。

光合成は、非ユニタリな量子コンピューティングの一種として考えることができる。

 さて、夜中にこれを書いていて、もしフリーエネルギーが開発されたら… といつもの夢想をしていた。現状、週に約一回しか食べていないハーゲンダッツを、少なくとも週に2回、あわよくば週に3回食べられるようになるのではないだろうか。まさしく夢のような世界だ。90年代に流れていた、ベタすぎる甘すぎる洋物CMのあの感触が蘇ってくる。

(in a sexy voice) Shall we Haagen-Dazs?

そんな夢のような世界が待っているのなら、勇んで自分で調べてみようと思い立ったのが、この記事を書き出すきっかけだった。

どうやらやはり、最先端科学とフリーエネルギーが重なる分野に「量子風」が吹いているのは間違いなさそうだ。まずは、バシャールの助言から。

木村さんがたずねた三つめの質問は、

「ササニ人のグループは、日本でどんな仕事をしているのか? 日本は、今後(将来的に)、どんな役割をとったらよいのか、どのような姿勢・態度を持つようにしていったらよいのか?」
という質問でした。

バシャールからの回答は(おおまかに)以下のようなカンジ。

「日本において、ササニ人は、とりわけ、次のような役割を担っています。(日本において、ササニ人は、ある特定の役割を持っています。)ササニ人達は、sustainable energy (※俗にいう「フリーエネルギー」のことですね)の発見が加速されるように、日本のエネルギーの周波数を調節しています。
 それが、貴方達が、「フクシマ」という体験をつくり出したひとつの理由なのです。貴方達の社会が、より安全な(これまでとは)異なった種類のエネルギーの方向へと向かうように(「フクシマ」の体験をつくり出したのです)。
 現時点の貴方達の社会の(=日本の)エネルギーを(私たちが)みたところでは、10年~15年以内に、日本人のだれかが、量子振動原理 quantum vibration principle に基づいた、inexhaustible energy(尽きることのないエネルギー)の装置をつくり出すことができるかもしれません
 鍵となるのは、「量子コヒーレンス」という概念です
 貴方達の社会で、 量子コンピューターというものがつくられ始めていますが、その技術(= 「(量子振動原理に基づいた)inexhaustible energyの装置」)は、量子コンピューターをつくるのと同じ原理に基づかれています。量子コンピューターをつくる際の、派生物(副産物)として生まれてくる技術です。」  

 これを読んだとき、たぶん幾種類かある量子コンピュータのうち、量子ニューラルネットワークのことを言っているなとピンときた。開発時期こそ、量子アニーリング方式や量子ゲート方式が先行したが、計算速度や設定温度や消費電力の点で、量子ニューラルネットワークに競争優位性があるのは確かなようだ。

QNN(量子ニューラルネットワーク
 2017年11月20日に発表のあった「量子ニューラルネットワーク(QNN)」では、互いに仲のいい悪いの人間関係がある2000人を仲の悪い人が最も少なくなるよう2つのグループにわけという「組み合わせ最適化問題」をわずか0.005秒以下で解くことに成功したとのことです。これは理化学研究所のスーパーコンピュータ「Shoubu(菖蒲)」と比べ、100倍の速度になるとのことです。

 また、QNNは、2000までの組み合わせならどんな問題でも解くことができ、D-WAVEは実際には60以下であり、解ける問題の規模はD-WAVEの30倍以上であり、さらにD-WAVEは絶対零度に近い0.015Kの極低温(-273°C)にする必要がありますが、QNNは、光を使うため室温で動作するため扱いやすさという点でもD-WAVEよりすぐれているとの説明がなされています。また、消費電力も今回の試作機では単位時間当たり1キロワット程度と極めて少ないということも強調されていました。 

上記のサイトでは、プレスリリースの説明が転載されている。量子ニューラルネットワーク開発の第一人者のサイトを覗いてみた。 

現代社会の様々な分野に現れる「組合せ最適化問題」。いまのスーパーコンピュータでは、複数の組合せの中から総当たり方式で解を探すため、組合せが膨大になると時間がかかりすぎすべての組わせを処置できない。そこで厳密解を諦めて近似解を出している。本プログラムでは、この組合せ最適化問題に特化した新型のコヒーレント・コンピュータ(イジングマシン)を開発する。夢のコンピュータは、量子ネットワークでつながれた量子人工脳として機能する。 

革新的研究開発推進プログラム ImPACT: 研究開発プログラム: 山本 喜久PM

 バシャールや専門家のいう「量子コヒーレンス」とは、箱の中の「シュレディンガーの猫」でいうと、箱を開けて観察者が目撃するまで、「生きた猫」と「死んだ猫」が重ね合わされた状態であること。量子力学の基礎的な知見だ。

したがって、バシャールは「量子力学×量子コンピュータ×振動=フリーエネルギー」となりうると助言をくれていることになる。そこでいう「振動」を量子コンピュータの周辺で探すと、「光パラメトリック発振」ぐらいしか思い当たらない。

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http://www.jst.go.jp/impact/program/12.html

量子ニューラルネットワークはコンピュータなので、世界向けの英語サイトで、こう定義されているのもわかる。

  Quantum neural networks (QNNs) are novel computing systems that use optical parametric oscillators (OPOs) as quantum neurons and optical homodyne measurement-feedback circuits as quantum synapses.

 量子ニューラルネットワーク(QNNs)とは、光パラメトリック発振器を量子ニューロンとして使い、光ホモダイン・フィードバック回路を量子シナプスとして用いた新しいコンピュータシステムです。

この量子コンピュータは、しかし、光を媒介にしているので、同じく量子的な回路を使って光をエネルギーに転換する光合成とは、至近距離にあると推測できる。

少なくとも光合成のバイオミミクリをもって、太陽光の発電効率を現状の約3倍にまで引き上げられれば、すでに他の発電方法と同等にまで発電コストが下がっているので、太陽光発電の圧倒的な優位は、ますます動かなくなるだろう。

http://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2017/01/post-6741.php

どこかで詳しい記事にした「シェルペンスキーのギャスケット」も、フリーエネルギー開発の重要なヒントになりそうだが、量子ニューラルネットワーク×光×振動=フリーエネルギーの方向性にも、大きな進展可能性がありそうだ。専門家の方々が、研究の視野に入れてくだされば嬉しい。

嗚呼、今晩は難しかった。もう少し踏み込むつもりだったけれど、ネット上にあるのは紹介記事ばかりで、そこからどちらへ向かって進んだら良いのか、よくわからなかった。「週2個以上のハーゲンダッツ」へ近づけたかどうかだけが、どうにも気がかりだ。

ただし、気になる有用な記事を発見したりもしたのだ。

2016年~2018年もしくは2019年にずれ込む可能性がありますが、98%とという高い確率で9月11日のテロ事件のような大きな衝撃事件が再度勃発する可能性があるでしょうと、バシャールは話しています。しかしこの事件を期に私達地球人は一同に立ち上がり、”意図的”に平和に向けて意識を高めてゆく、という新しい風潮が産まれ、新しい地球を”みんな”で作り替えてゆくようになるでしょうと、バシャールは話しています。

上のテロ事件と平行して、現在~2020年の間に100%の確立で福島原発事故のような大きな事故が起こる可能性があるでしょうと、バシャールは話しています。しかしこの事故をキッカケにして、政府のあり方や、燃料や食料の事等、幅広いジャンルにおいて改革が起こるようになります。フリーエネルギーが発案されるのも、この事故がキッカケとなるでしょうと、バシャールは話しています。 

(強調は引用者による) 

9.11世界同時多発テロの虚構性については、ここに書いた。

3.11東日本大震災に合わせるかのように、原発の安全装置が取り外されていた衝撃的事実についても、ここに書いた。

「え? 主流メディアへの信頼度って、まだ日本では7割もあるの? アメリカでは2割で落ち着いているのに?」

と背後から少女の声で呼び止められた。振り返ると、えも言われぬ美しさの美少女が立っていた。と思ったら、小さな桜の木だった。

冬なので、天へと差し伸べた枯れ枝には、まだ蕾すら付いていない。まだまだ「週二回以上のハーゲンダッツ」はお預けだな、と声に出して呟いてみる。

自分は桜の花が大好きだ。振り向いた向こうに立っている可憐な桜の木が、いや、日本中にある桜の木が、来年の春もまた、日本の津々浦々で満開になるのを楽しみにしたいのだ。だから、彼女の問いかけに、間髪入れずに Yes, let's! と答えた自分がいた。

桜の木の彼女は、えも言われぬセクシーで可憐な声で、こう囁きかけてきたのである。

Shall we Han-Genpatsu?