2018-04-06から1日間の記事一覧

短編小説「ミュートする白いフェルト生地」

夜8時を回った頃、閉鎖された小さな予備校のドアを開けた。ひと揃いの机やパソコンや本棚を入れたのは、わずか2年前のこと。壁紙にも、机の天板にも、並んだ椅子にも、まだ真新しい風合いが残っている。 会社の留守番電話が明滅している。その22件を、今はと…